#97 F1で人類滅亡?(その1)

 大袈裟なブログのタイトルです。ここで言うF1というのは自動車レースのF1グランプリのことではありません。F1種と呼ばれる種子のことです。このブログではあまり政治色の強い話題は避けたいと思っていますが、このF1種については知らない人が多いので、あえて取り上げます。(私も最近知った情報です。)
 専門的な知識は関連するネット記事や書籍を参照して頂きたいのですが、種子には在来種(固有種)とF1種と呼ばれるものがあります。この違いは端的に言いますと、「種ができるかどうか」に尽きます。例えば在来種は種子を育てて野菜ができると種が生じますが、F1種では種を生じることができません。種子ができないというよりは、優性遺伝の操作を繰り返して作った種子ですので、F1種から生じる種は劣等遺伝を持つものなので、商品として作る野菜の種子としては不適格となります。
 以前は在来種(固有種)が多くを占めていましたが、最近ではF1種から出来た野菜が大半を占めているそうです。なぜこのような状況が生じたかと言いますと、在来種では野菜の品質が季節や年に影響され、結果として出荷高の増減が生じていました。これを改善するために生み出されたのがF1種という種子です。
 「同じ品質の野菜が安定的に供給され、多くのスーパーで売られているものです。しかしこのF1の作り方に問題があります。F1品種というのは、一代交配とよばれ、雑種強勢という遺伝の法則を利用した育種方法です。
元々の在来種を自己増殖させて(近親交配みたいなもの)遺伝子的に混じりけがなく、非常にピュアな状態の作物を作ります(この作物は、品種としてはめちゃめちゃダメです。)。これが親種です。こうしてできた親種を全く形質の違う別の親種と交配させると、親とは全く違うイイトコどりをした品種ができます。これがF1品種です。
ピュアな親のイイトコどりをしても、次の世代には、その形質は受け継がれないという種苗メーカーには都合の良い遺伝の法則があるために、F1品種から出来た種を次に播種しても、親のF1品種と同じ形質にはなりません。」(「」の部分はここまでhttp://ameblo.jp/nougyoukonnsaru/entry-11595854429.htmlから引用)
 F1種を作る方法として「最近行われているのが「雄性不稔(ゆうせいふねん)」という方法です。この「雄性不稔」という言葉は、聞きなれない言葉ではありますが、不稔とは、雄しべや葯(やく)に異常があり、花粉を作れない又は花粉の機能不全を意味します。動物で考えると、つまり男性不妊・無精子症などに当たります。」(「」の部分はhttps://kosodatemedia.com/archives/804#i)
 この話の信憑性は読者の皆様にまかせることとして、世の中には私たちが知らないところで様々なことが行われていることです。実際、今国会で森友学園のことが盛んに取り上げられていますが、その裏で密かに可決された法案があります。それは「主要農作物種子法を廃止する法律案」です。「最近における農業をめぐる状況の変化に鑑み、主要農作物種子法を廃止する必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。」が提案理由です。平成30年4月1日となっています。この法律施行後におそらく海外からのF1種が大量に入ってくると思われます。私たちの重要な食生活に大きな影響を与える法案ですが、皆様はこの法案に対してどのようにお考えでしょうか?(続く)

2017年03月29日