#341 共通テスト始まる

 センター試験に代わる第1回大学入試共通テストが昨日と本日の2日間に渡って行われています。この共通テストが実施されるまでに紆余曲折がありました。共通テストの理念はセンター試験では試されていない思考力を試すことが主目的の1つでした。特に数学は文章題の導入を目論んでいましたが、様々な議論の後で結局今回は導入しないことになりました。また一番議論の多かった英語ですが、民間試験の導入を白紙に戻し、リスニングとリーディングの2種類を行うことで今回の試験は決着しました。
 さて多くの課題があった英語ですが、全般的に問題が難化しています。このことは2回の試行テストでも明らかになっています。まずリスニングは2回読みと1回読みの問題に分かれており、1回読みの問題でもリスニングの中で文法的な内容を問う問題が出されています。つまり、全6問のうち、第1問から第3問まではリスニングを利用して文法問題や語彙力を問う問題が出されています。 後半の第4問から第6問までは計算を含む問題や、一覧表と照らし合わせて問題を解く問題など日頃から練習しておかないと得点できない問題があります。
 またリーディングではセンター試験に出題されていた発音問題や文法問題、整序作文がすべて無くなり、読解問題だけの出題と変更されています。また全体として単語数も増えており、日頃からの速読・多読の訓練が必要です。難しい単語を思える必要はありませんが、高校生が学校の授業で使用しているような単語集を利用して4000語程度の単語・熟語は身につける必要があります。
 さて1つ大きな懸念があります。50余万人が受験した共通テストです。コロナ対策をして安全を期したテストですが、新型コロナの拡散がどの程度発生するかが今後の大きな問題です。最近の傾向として家庭内感染が主流となっています。受験会場で感染し、そのまま帰宅した受験生から家族が感染することが考えられます。受験生をお持ちのご家庭は杞憂かもしれませんが新コロ対策には必要以上に考慮しなければならないでしょう。共通テスト終了1週間後をめどに感染者が増加することが、その指標となります。
 関東だけでなく福岡を始め様々な地域で医療崩壊が叫ばれています。新コロ感染だけでなく一般の医療行為にも大きな影響を与えていますので、急病を除いて各自の健康は各自で守る必要があることは言うまでもありません。とにかく感染がある程度落ち着くまでは不急不要の外出は避けた方が良いでしょう。

2021年01月17日