#345 ただ今迷走中!

 昨夜の大地震には驚かされました。東北地方を中心とする東日本全域が揺れたM7.3の地震のことです。気象庁の発表では東日本大震災の余震と言っていますが、熊本地震の例にもあるように、前震の後に本震がくる場合がありますので、該当する地域にお住いの方々は充分注意する必要があります。
 さて、一体何をしているのでしょうか?日本の恥が世界中に拡散されました。ご存じのように東京オリンピックが迫っている中、森会長の失言により辞任するに至りました。またその後継人事に正規の手続きを踏まなかったことで川渕氏も辞退することになりました。今後はJOCの会議で公選が行われるようですが、一番手に挙がっているのがオリンピック大臣である橋本氏です。ところがこの人は以前男子スケート選手に宴会の席で無理やりキスをした旨で叱責された人です。もしこの人が会長に推挙されれば、また一波乱ありそうです。
 今回の東京2020は最初からトラブル続きでした。簡単に列挙すると次のようになります。

①国立競技場の設計変更
②エンブレム“盗作”騒ぎ
③招致活動での買収疑惑と日本オリンピック委員会竹田会長退任
④マラソン・競歩の会場変更
⑤組織委員会の森会長辞任
⑥コロナ感染によるオリンピック中止?

 森前会長を擁護するつもりはありませんが、今回の件をマスコミが取り上げた際に、森会長が述べた言葉の中で「女性蔑視」の表現のみを切り取って批判したのは遺憾です。森氏が語った文脈からすれば決して意図的に女性蔑視をしているわけではありません。それを女性蔑視だと突きあげたのはマスコミの横暴です。専門家の中には「メディア・リンチ」と呼ぶ人もいます。多角的に情報を集めて考察するのではなく、一方的に悪と決めつけるマスコミの不遜な態度です。
 同様なことがアメリカでも起こっています。例のワシントン議会堂乱入事件のことです。トランプ元大統領は平和的に行進しようと呼びかけたのですが、これを利用した極左連中がトランプ支持者に紛れて議会堂に侵入し、混乱をもたらしたのは明白です。トランプ元大統領への弾劾裁判は本日却下されましたが、保守派の人々のSNSの利用が凍結されている現在、一方的な情報のみ発信されて情報が偏っており、アメリカで今何が起こっているか分からない状況です。
 はたして東京2020は一体どうなるのでしょうか。コロナ感染が収束しない中でオリンピックを開催したい政府の思惑は理解できないものがあります。競技施設等建設等に1兆円以上をつぎ込んだので無理やり開催にこぎつけたいのでしょうが、そこにはオリンピック精神が欠けています。オリンピック創立者クーベルタンが述べているように、オリンピックはあくまでも平和の祭典です。
 オリンピックは競技選手のものだけではなく、オリンピックを応援する世界中の観客のためでもあります。特にアメリカやヨーロッパでは感染収束が見えないまま、オリンピック予選が行われない競技が多くあります。そのような中で果たしてオリンピックが開催されるでしょうか。オリンピック開催まで多難な道がまだまだ続きます。

2021年02月14日