#245 空梅雨記録更新と沖縄慰霊祭

 今日も朝から晴れています。例年ですと毎年今頃は雨が断続的に降る蒸し暑い日々が続いていますが、今年はまるで梅雨明けを思わせる日々が毎日続いています。実際、梅雨明けというより五月晴れと言った方がふさわしいかもしれません。日中は気温が30度近くまで上がりますが、湿度があまり高くなく、朝晩は涼しい日々が続いているからです。新聞記事によりますと昨日1967年の最も遅い入梅の記録に並んだそうです。今日も雨が降りそうにありませんので、確実に記録更新ということになります。以下の記事は西日本新聞のネット記事です。

---------------
『九州北部、梅雨記録的遅さ』(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/520944/)
 梅雨入りが平年(5日ごろ)より大幅に遅れている九州北部地方は、22日も広範囲で晴れ間が広がった。1951年の統計開始以降、梅雨入りが最も遅かった67年の記録に並んだ。23日も天気は崩れない見込みで「記録更新は確実」(福岡管区気象台)という。一方、少雨の影響でダムの貯水位は日々下がり、市民生活への影響が出始めている。
 気象台によると、九州北部は5月1日ごろから雨が少なく、6月22日までの総雨量は福岡市109・5ミリ(平年比40%)▽佐賀市96・5ミリ(同26%)、長崎市140・5ミリ(同40%)▽熊本市195・5ミリ(同48%)と平年の半分以下だ。
 21日現在、福岡県内の主要18ダムの平均貯水率は37・3%と同時期平均の80・3%を大きく下回っている。同県添田町の油木ダムは14・4%とより深刻で、下流の同県行橋市と苅田町は家庭に送る水の圧力を下げる「減圧給水」を実施。佐賀県の主要15ダムも平均貯水率は35%と低い。
 気象台によると、梅雨前線が九州付近に北上するのは26日ごろ。その後は雨が続く予想で、ようやく梅雨らしいじめじめとした時季に突入しそうだ。
----------------

 この記録的空梅雨で思い出しますのは、私が1978年に大学入学後、9月から一人暮らしを始めた頃のことです。当時の福岡市はその年の夏より渇水状態が続き、福岡市は夜間断水を実施していました。福岡市民は夜間断水に備えてバケツや20リットル容器に水道水を溜めて生活用水として使用していました。結局10月中旬まで断水が続きましたが、夜間断水とはいえ不便な生活を強いられました。私も20リットルの容器に水を溜めて生活水として使用していました。当時の学生はワンルームマンションというものはあまりなく、住居は下宿や間借りが普通でした。当然お風呂はなく、近くの銭湯へ通っていました。その銭湯も断水のあおりを受けて、断水が始まる8時頃には営業を終了していました。その後40年近く福岡市で暮らしましたが、節水対策を市民に呼びかけても、市内で実際に断水が起こったことは記憶にありません。福岡市は人口が158万に達し、40年前のおよそ1.5倍に増えています。当然生活水の使用量も増えていますので、主要なダムの貯水量が気になるところです。
 確かに梅雨時の季節はじめじめして蒸し暑く、気持ちも滅入りますが、それでもこの国には必要な時期として私たちは生活していかなければなりません。梅雨時の雨が稲穂を成長させ、秋には豊かな実りをもたらします。長い間この国の根幹となった稲作農耕の源となる一因がこの梅雨になります。極端な気候変動は困りますが、農耕文化を源流として栄えた日本は、様々な季節を伴い今日まで栄えてきました。今後もこの国が繁栄していけるように、豊かな水源と水量を誇る国として生き続けることができるように、梅雨時の水を大切に扱いたいものです。
 また今日6月23日は沖縄戦から74年目の慰霊の日になります。私が福岡雙葉学園に勤めていた頃、姉妹校研修の一環として沖縄平和学習に参加し、石垣島と沖縄本島に1週間滞在して沖縄の文化や歴史、沖縄戦について知る機会がありました。その後何度も沖縄を訪れたことがあり、沖縄の慰霊の日は他人事ではありません。沖縄が本当に平和で豊かな文化を持つ島に再びなることができるように、平和の祈りを捧げたいと思います。本日の「沖縄全戦没者追悼式をNHKで観ていましたが、追悼式の前に「県歌」と言われている「月桃」の歌が流れていました。

『月桃』(作詞・作曲 海勢頭 豊)
1.月桃ゆれて 花咲けば
  夏のたよりは 南風
  緑は萌える うりずんの
  ふるさとの夏

2.月桃白い花のかんざし
  村のはずれの石垣に
  手に取る人も 今はいない
  ふるさとの夏

3.摩文仁の丘の 祈りの歌に
  夏の真昼は 青い空
  誓いの言葉 今も新たな
  ふるさとの夏

4.海はまぶしい キャンの岬に
  寄せくる波は 変わらねど
  変わるはてない 浮世の情け
  ふるさとの夏

5.六月二十三日待たず
  月桃の花 散りました
  長い長い 煙たなびく
  ふるさとの夏

6.香れよ香れ 月桃の花
  永久(とわ)に咲く身の 花心
  変わらぬ命 変わらぬ心
  ふるさとの夏

 沖縄戦を歌った曲で、森山良子の「さとうきび畑」が有名ですが、沖縄の人々にとって「月桃」の歌は欠かせません。爽やかなメロディですが、歌詞は激しかった沖縄戦を体験し、戦いを超えて平和の調べとなっています。沖縄が本当に平和になれば日本も平和になります。また世界平和へとつながります。一度YouTubeでお聴きください。(https://www.youtube.com/watch?v=4EPGYSc0dkw)

2019年06月23日