#120 教師と夏休み

 真夏の8月を迎えました。ここ数日間九州地方では猛暑が続いており、特に佐賀市では今日は体温よりも高い38度の気温が予想されており、ここ大牟田でも37度まで気温が上がると予想されています。ここまで高い気温が続きますと、エアコンが設置されていない公立の学校では授業に集中できず、補習・課外授業が成り立たないでしょう。
 さて世間では「学校の教員は夏休みが長くて羨ましい。」と思っている方が多いですが、最近の教員は普通の会社員と同じく長期の夏休みはありません。確かに私が教員になった30年ほど前には、まだ牧歌的な雰囲気があり、部活動の顧問や特に仕事の無い教員は研修期間を除いて生徒と同じ夏休みを取っていました。しかしながら現在は生徒が学校に登校しなくても、毎日出勤して退勤時間まで職員室で過ごすようになっています。
 学校によっては自宅研修を認めている所もありますが、そのために多量の研修レポートを課されますので、大半の教員が学校内勤務を選びます。また生徒が登校しない期間中に県主催や私学主催の様々な研修が催され、それに参加しなければなりません。また高校の教員は普通7月末まで、そして8月の後半2週間は夏季課外授業を行いますので、実質上の休みはお盆前後の1週間のみとなります。
 加えて運動部の顧問をしていますと夏休みはお盆期間中の3,4日しか休みが取れません。また夏休み期間中に様々な練習試合や合同練習、合宿等が入ってきますので、普段以上に自分の時間が取れない日々が続きます。私もテニス部等の顧問を10数年しましたが、お盆、年末年始の休み以外全く休日が取れない状態でした。高校野球や春高バレーなど世間から称賛される部活動が多くありますが、顧問の先生は苦労が偲ばれます。

2017年08月02日