#553 大記録の背後にあるもの

 今日は台風から変わった低気圧と秋雨前線により、深夜から朝方にかけて筑後地方は雷鳴と豪雨が降りました。凄まじい落雷と屋根を叩く雨音で、眠りについたのは早朝5時過ぎでした。わずか数時間で激しい雨が降り、洪水警報も出されましたが、能登半島は大変なことになっています。今年の元日に大地震に見舞われ、やっと復興の途についたばかりの時に、今回の豪雨により復興がますます遠のいてしまいました。仮設住宅も被害を受けています。被災された方の話では、地震の時よりも被害が大きいと溜息をつかれていました。
 今回の水害による被害の全体像はまだ判明していませんが、国を挙げて早急な支援が必要になるでしょう。本当に「踏んだり蹴ったり」の状況です。私たちも災害募金など何らかの方法で支援する必要があります。
 さて、大谷選手による前人未踏の大記録が出ました。大リーグ初の50/50です。昨日の時点で彼は52/52まで記録を伸ばしています。残り試合が数試合ありますが、どこまで記録が伸びるか楽しみです。以前のブログ#532でも述べましたが、彼の今回の大記録の背景には高校時代の野球部の監督さんのアドバイスが元になっているようです。それは監督さんは当時大谷選手にマンダラチャートを書かせたことです。マンダラチャートに関して次のように紹介しています。
----------
『大谷翔平が使った「マンダラチャート」を紐解く 現実離れした才能を育んだのは確かな目標設定』
 現実離れした才能を育んだのは、確かな目標設定だった。ドジャース大谷翔平投手(29)の原点をたどると、花巻東時代に取り組んだ目標シートに行き着く。仏教に登場する曼荼羅(まんだら)模様に由来する「マンダラチャート」を使い、9×9=81マスに将来の目標やそれを達成するために必要なことを書き込んだ。
 10年以上先の未来が、はっきりと見えているかのようだ。大谷が花巻東1年時に書いたマンダラチャート。9×9=81マスの中央には「ドラ1 8球団」と大きな夢を掲げ、それを囲うようにして「体づくり」「コントロール」「キレ」「スピード160km/h」「変化球」「運」「人間性」「メンタル」と克服すべき8テーマを書き連ねた。各テーマはそれぞれ3×3=9マスに分かれ、細かな課題が書かれている。
 人並み外れた点を感じさせるのが、大谷が「運」について記したことだ。幸運をたぐり寄せるべく「あいさつ」「ゴミ拾い」「部屋そうじ」「審判さんへの態度」「本を読む」「応援される人間になる」「プラス思考」「道具を大切に使う」と日頃の行いへ言及していた。競技にとどまらず、身の回りのことまで目を光らせる。視野の広さに非凡さを感じた。「野球一辺倒になってしまうと、書く時に詰まるんですよね。周囲のことにも目を配れる人なんだということが分かり、彼の世界観の大きさが見えます」と目を細めた。
https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/202405140000823.html
----------
 大谷選手のマンダラチャートは上記の記事だけでなく、様々な画像がネットで紹介されていますので、一度ご覧ください。
 個人的には今回の大記録の背景となったものが彼の日頃の善徳となる様々な活動だと思います。これもブログ#532に載せましたが、今回少し詳しく触れたいと思います。ALT MEDIA(日本の寄付のあり方を考え、発信するメディア)によりますと、大谷選手に関して次のような特集をしています。以下に記事の抜粋を引用します。

----------
『大谷翔平が小児支援団体に寄付メジャーMVPは慈善活動と二刀流』
 大谷翔平さんは世界最高峰のメジャーリーガーであるのはもちろん、慈善活動にも積極的で、まさに二刀流。プロ野球やメジャーリーグのファンでなくても、名前は皆さんご存知だと思います。そんな大谷選手のこれまでと、社会貢献活動に対する想いを紹介します。

<MLBの寄付文化>
 MLBでは選手会で表彰された選手が賞金慈善団体に寄付することが慣例になっており、寄付の風習が伝統的に根付いています。節税対策と冷ややかに見る向きもありますが、MLBのある米国や、その他欧州でも、多くの著名アスリートが自分が貢献したい分野で基金を設立しています。
 日常的に寄付をすることに馴染みのあるアメリカでは、寄付文化が当たり前のように浸透しています。野球の本場MLBでは、球団や選手による社会的な活動とともに、野球が人々にとってなくてはならないものとなっているのです。

<大谷翔平のインタビューに見る目標達成への道しるべ>
 大谷翔平選手はインタビューの中で、大元となる目標を達成するための具体的な期限と数字をしっかり明確にし、可視化したフレームワークに書き記すことの大切さを語っています。その手段である目標達成シート(マンダラチャート)は巻東高校時代、佐々木洋監督の教えによって始めたものでした。

<「人間性」や「運」が試合の勝敗を決める>
 大谷翔平選手は「人間性」や「運」が試合の勝敗を決めることもあり、ここぞという大事な場面にそれらが必要なものであると述べています。大谷選手はプレーのパフォーマンス向上には、ゴミ拾いひとつからすべてがつながっていると考えています。
 「楽しいかどうかではなく、正しいかどうかで行動しなさい」
これは大谷翔平選手の行動の源となる、佐々木洋監督の教えです。正しい方向に向かって努力をし続けることが、成功への道なのでしょう。

<技術だけじゃない、大谷翔平>
 世界最高峰で活躍するメジャーリーガー大谷翔平選手。グラウンドでの行動やファンへの対応もさることながら、寄付活動にも積極的なことから人格者と報道されることもあるようです。大谷選手は人間性が勝敗を決める大事なものと捉え、沢山の失敗や挫折から学ぶ姿勢を崩しません。決して慢心することなく、目標を達成するためにますます進化し続ける大谷翔平選手の今後のさらなる活躍に注目です。
https://media.nippon-donation.org/373/
----------

 大谷選手の大活躍は野球に対する情熱と不断の努力によるものですが、それ以上に彼の活躍の土台となっているのが「善徳」と「慈善活動」ということでしょう。成功する人や企業の大きな要因として「利他に対する行為」が挙げられます。「誰かのためになるか、世の中のためになるか」を絶えず考えて実行している人は神仏が陰で支えてくれます。そして成功する機会を与えてくれます。
 あくまでも、どれほど善徳を積んだかによりますが、神仏が見逃すことはありません。逆に、自分のことしか考えない人は成功したとしても成功は長続きしません。
 成功したいと考えている人は、自分の行為が世の中のためになるかどうかを一度振り返る必要があるでしょう。利他的な行為ならば、その努力に応じて神仏は必ず助けてくれます。大谷選手は高校時代から徳を積み、その結果今日の偉大な選手になったと思います。これからも彼の活躍に期待しましょう。

2024年09月22日