#147 クリスマスの集い

 クリスマスを迎えるまでちょうど1週間となりました。街中にはクリスマスソングが流れ、にぎやかな雰囲気がただよっています。子どもたちは今年はどんなプレゼントをもらえるか心待ちにしていることでしょう。
 さてキリスト教の学校ではこの時期に様々なクリスマスの集いが開かれます。特にカトリック学校ではクリスマスミサや集いが催され、クリスマスの意味を考える時期になります。私が現在非常勤講師をしている大牟田の明光学園では一般の方々を招いた全校生徒によるクリスマスの集いが昨日催されました。その前日に集いの練習やハレルヤの合唱の練習等が行われました。クリスマス集い当日にはキリスト誕生の寸劇から始まり、その後クリスマスミサへと続いて行きました。その集い中で聖歌隊の合唱やオーケストラの演奏など趣向を凝らした演出が素晴らしく、観客を魅了しました。およそ2時間ほどの集いでしたが、司教様のお話や共同祈願等を通し生徒たちはてクリスマスの意味を心に留めたようでした。
 同じカトリック学校でも母体となる修道会やその学校によって様々な形式の集いが催されます。例えば私が奉職した福岡雙葉学園では、全校生徒が参加するのではなく、卒業をひかえた高校3年生がクリスマス・キャンドルサービスを行います。キャンドルサービスとは聖歌などの歌を通してクリスマスを祝う行事です。30分ほどの時間ですが、聖歌やクリスマスキャロル、自分たちが選んだ歌を全校生徒の前で歌い、クリスマスを盛り上げます。高校3年生にとって、学年最後の行事であるとともに、後輩たちへのメッセージとして40年以上もの間このキャンドルサービスが続いています。毎年高校3年生が趣向を凝らしてキャンドル代わりのペンライトに色セロファンを付けて、もみの木やハート型など様々なイルミネーションを演出します。ユーチューブでご覧になれます。(https://www.youtube.com/watch?v=9QPCA7xCrjg)
 クリスマスが近づくにつれて、多くの人々はクリスマスの本当の意味を考えずに、パーティや忘年会の宴会代わりに飲み食い、賑やかに楽しく過ごすのでしょうか。この現代の世相を表わすかのように、さだまさしの「遥かなるメリークリスマス」という歌があります。その歌詞は次のような出だしで始まります。

『遥かなるクリスマス』 byさだまさし

メリークリスマス
二人のためのワインと それから君への贈り物を抱えて駅を出る
メリークリスマス
外は雪模様気づけば ふと見知らぬ誰かが僕にそっと声をかけてくる
メリークリスマス
振り向けば小さな箱を差し出す 助け合いの子供達に僕はポケットを探る
メリークリスマス
携帯電話で君の弾む声に もうすぐ帰るよと告げた時のこと
メリークリスマス
ふいに誰かの悲鳴が聞こえた 正面のスクリーン激しい爆撃を繰り返すニュース
メリークリスマス
僕には何も関係ないことだと 言い聞かせながら無言でひたすらに歩いた........

名曲です。ユーチューブなどでお聴きください。いずれにしてもクリスマスが今年もやってきます。けれど世界には貧困のために、また戦火に追われクリスマスを祝えない多くの子どもたちがいます。。家族や友人で楽しく過ごすことも大切ですが、今一度クリスマスの本当の意味を原点に戻って考えたいものです。
I wish you Merry Christmas!

2017年12月17日