#243 夜の女の闘い!?

 九州南部や中国、四国を除いて入梅となりましたが、九州北部は今日も晴天の一日です。金曜日の夜半に一時大雨が降りましたが、一転降雨のない日々が続いています。昨年の梅雨時の豪雨と比べますと、雨の降らない梅雨も異常気象と言えるのではないかと思います。
 さてご存じと思いますが、地上波の夜の11時台のニュース番組がものすごいことになっています。NHKを含めニュース番組のキャスター(アナウンサー)がすべて女性になってしまいました。この現象を私は不可解な現象としてとらえています。まるで「夜の女の闘い」の様相を示しています。(失礼!)
 ニュース番組の性格上、その日に起こった出来事を正確かつ分かりやすく伝えるのがニュース番組の主な役割だと思います。各テレビ局の方針に沿って様々な出来事を取捨選択し、一番大事なものを順に視聴者に伝えていきます。その際に男性、女性アナウンサーの区別はないはずです。(従来は男性が主としてニュースのメインキャスターを務めていましたが、必ずしも男性が優れているわけではありません。)
 ところが、すべてニュース番組が女性アナウンサーに変更になった背景に視聴者を無視した各テレビ局の視聴率争いが見え隠れしているように思えてなりません。これは差別と偏見に関わる微妙な問題ですが、ニュース番組の質とは無関係で、中高年の男性視聴者を引き付ける目的があるような発言をしたある放送局幹部がいました。これが真実ですと、ニュースを取り扱うこと自体が「Show ショウ」であり、一種の娯楽番組となってしまっていることです。
 私が各ニュース番組を視聴したところ、テレビ東京のWBSの経済ニュース以外は各番組に独自性は見られず、浅薄な知識のキャスターがニュース原稿を読んでいる感じです。これではネットでニュース検索をした方が、より詳しい情報を得られます。(ただしネットのフェイクニュースに気をつける必要があります。)視聴者は当然テレビやラジオ、新聞等のマスコミを通してのみニュース情報を得ることができますが、このような状況では本当に必要な情報がテレビから得ることができないことになります。特に海外ニュースは各テレビ局の性向が見られ、欧米では重要視されているニュースが日本国内では放送されないことも多々あります。
 また、1つ気になることがあります。ニュースに関わらず放送内で「美人アナウンサー」や「美人レポーター」という表現が使われますが、欧米では差別用語として身体的特徴を表す語は用いることができないことになっています。マスコミは必要以上に多くの放送自粛用語を規定していますが、先に述べた表現に関して日本のテレビ局の態度は非常に甘いと思います。
 ただ私が大いに称賛したいのはBS各局のニュース番組はどの局も質が高く、専門家の意見も多岐にわたり、一見する価値があります。同じ放送局でも地上波とBSでは内容が大幅に変わることも多く、BSのニュースを観て地上波のニュースを視聴しますと、その内容の違いにびっくりします。たかがニュースですが、視聴者に与える影響は大きいので、バラエティ番組と異なり、視聴者に情報を正確に伝えることを第一に考え、その上で優秀な女性キャスターを大いに起用してもらいたいと思います。

2019年06月09日