#109 休みのない中学生ーブラック部活

 5月がもうすぐ終わり、今週の後半には6月になります。梅雨の便りが聞こえてくる季節に入ります。今日も暑いですが湿度が低く、爽やかな一日となりました。来週は体育祭や文化祭を行う学校があります。様々な学校で1学期の主な行事が行われます。
 ところで以前にもブログに書いたことですが、部活動、特に運動部に所属している中学生は日曜日にも部活動を行っており、毎日何らかの形で学校に登校していることになります。彼らはいつ休んでいるのでしょうか。部活動をすることは大いに賛成ですが、週に1回は休みを取ることを考えませんと様々な面で歪みが出てきます。特に毎日体を動かす運動部では怪我が多く、10代で大怪我をして将来を失うことにもなります。また運動部顧問の先生も休むことができず、本来の教職活動ができない状態です。
 将来のオリンピック選手を育てるのであれば理解できますが、該当する選手は全国的に多くないと思います。県大会や全国大会に出場して推薦入試に合格することも可能ですが、普通の運動能力しかない中学生には高値の花です。先ほども文科省より部活動に休業日を設ける提言がなされましたが、中学生の部活動の実態は目に余るものがあります。中学生の身体的発達特徴を考慮せずに毎日、特に週末は一日中部活動をしていては、いつ体を休めたり勉強したりするのでしょうか。
 学習面では福岡都市圏の生徒は放課後に大手の予備校や塾で毎日のように勉強しています。それに対して郡部の生徒はそれほど学習に対して意欲がありません。このような状況ではますます学力差が大きくなっていきます。ここ福岡県でも国公立大学には郡部の高校生が合格できない現状があります。部活動と学習活動が良質する環境を大人が考慮しないと子供たちの将来の芽を摘んでしまうことになります。ネットで「ブラック部活」を検索すれば、関連した記事がたくさん出てきますので、興味のある方は御一読ください。

2017年05月28日