#571 あれから30年
大学入学共通テストが昨日と今日実施されています。幸い天気に恵まれて大きなトラブルもなく終了しそうです。各予備校が今回の試験の分析と平均点を予想していますが、例年とそれほど差がないようです。共通テストを受験した生徒は明日学校で自己採点し、その結果をいくつかの予備校に送り、数日後にはその成績が返却され、それをもとに志望校を決定します。本格的な入試の季節の始まりです。受験生にとって本当の春は合格通知が届いた時です。一番寒い季節で頑張った結果、温かな春を迎えることとなります。
さて、ここ数日間は阪神淡路大震災の特集を様々な報道番組で放送しています。あれから30年が経ちました。震災当時、私は7時過ぎに起床してテレビをつけましたが、テレビ画面に映し出されたのは神戸の火災の場面した。最初、マンションの火災かと思いましたが、その後の報道で大地震が発生したとの知らせがあり、阪神地区を中心に悲惨な状況が逐一明らかになってきました。当時は高校3年生を担当しており、受験指導の傍ら、職員室で災害の状況を確認していたことを思い出します。また被災地では多くの受験生が勉強道具を失くしたことを知り、英語科室で余っている辞書や教材を同僚の先生と整理しながら、被災地に送ったことも覚えています。あれから早くも30年経ったことになります。
またオーム真理教による無差別地下鉄サリン事件が発生したのも1995年でした。3月20日の朝に東京のメトロ地下鉄内で信者がサリンをまき、乗客や駅員ら12
- 14人が死亡、負傷者数は約6,300人とされる歴史に類を見ない犯罪を犯しました。このサリン事件に関わったオーム真理教の関係者は全員死刑になりましたが、今でもサリンの後遺症で多くの人が苦しんでいます。あれから30年経ちますが、オーム真理教の残党は名前を変えて今でも活動を続けています。
個人的にはオーストラリア留学を始めたのが30年前の5月です。今の若い英語教師は海外留学やホームステイを体験しており、英語によるコミュニケーション能力がありますが、私の世代は受験英語の時代なので、難しい英文は読めてもネイティブスピーカーと話す機会はほとんどない時代でした。これからはコミュニケーションが必要な時代が来ると確信し、英語を学ぶために一度教師を辞めてオーストラリア留学を決めたのが30年前のことでした。当時半年ほど英語学校で英語を勉強しながら大学院に入学する準備を行い、1995年から1998年まで3年間2つの大学院に在籍し、修士課程を卒業しました。英語で何とか意志を伝えるまで上達し、英語を使う自信ができました。1998年4月にまた教師生活を始め、留学経験を活かしながら英語の授業を行ったことを思い出します。あれから30年経ったことになります。この30年は長いようで、振り返るとあっという間の出来事でした。
本日のブログで30年前の3つの「あれ」を簡単に振り返ってみましたが、あなたにとってどのような30年でしたか。さまざまな思い出がよみがえることでしょう。