#164 疑心暗鬼1

 昨晩NHKで面白い番組を放送していました。フェイクニュースについての特集です。私が愕然としたのは、番組冒頭で紹介された「ナイアガラ完全凍結」のニュースでした。確かにネット上で騒がれたニュースでもあり、当塾の生徒達にも紹介しましたが、ナイアガラ滝周辺の人々はこのニュースを完全に否定し、完全なデタラメだとNHKでは説明していました。私もすっかり騙されてしまいました。
 ネット上には様々なニュースや情報が飛び交っています。発信された情報について何が真実なのかまるで分らない状態です。コンピュータやITテクノロジーのおかげで特に画像や音声は簡単に作り変えることができます。NHKの番組内でも説明していましたが、フェイクニュースを作ることで多額の広告費を得ることができるそうです。1月で60万円稼げるそうです。金のためには何でもする拝金主義が世界中を跋扈しています。
 この人倫にも劣る状況はネット上の情報に限らず新聞や雑誌等のマスコミも実際行っています。一例としてA新聞が引き起こした慰安婦問題が取り上げられます。吉田清治なる人物が書いた捏造本をA新聞はその内容を確かめもせずにそのまま信じ世界中に流布してしまい、その結果今のように韓国や中国から日本国家があたかも慰安婦を性奴隷として国家組織的に扱った事に対して激しく抗議している状況を作り出しています。ここでは個々の慰安婦事例については取り上げません。日本国家が慰安婦を組織的に性奴隷にしなかったということです。
 また湾岸戦争を引き起こした原因であるイラクが1990年にクウェートに侵攻した直後にアメリカや世界中である映像が繰り返し放送されました。クウェートから脱出してきた難民の少女がアメリカの下院議会にて「イラク兵はクウェートの病院まで攻めてきて赤ちゃんを保育器から出し殺すところを見ました」と涙ながらにクウェートでの現状を訴える映像です。また油まみれになった水鳥の映像も繰り返し放送されます。これは、イラク軍がペルシャ湾に原油を流出させたためにこのような状態になっている世界中に訴えかけられたのです。これらはアメリカや世界の世論を大きく動かし湾岸戦争へ突入する一因となります。しかし実は、この映像は後に完全なる「やらせ」であったことが発覚します。まず、クウェートの難民の少女。彼女は本当のところクウェート駐米大使の娘だったことが発覚!しかも、クウェートに一度も行ったことすらなくずっとアメリカに住んでいた・・・。(http://www12.plala.or.jp/rekisi/wangann.htmより引用l)
 このように戦争さえも引き起こすことがあるフェイクニュースに私たちは充分気をつける必要があります。1つの情報に頼るのではなく、複数の情報源を元に何が正しいか、間違っているかを常に意識する必要があります。そうしないと簡単に騙されてしまいます。特にニュース番組がデモや街頭インタビューを行いますが、その対象者が一般市民なのか、左翼、右翼等のシンパなのかを見極めなければなりません。私たちはいつの間にか洗脳されてしまいます。いつも疑心暗鬼になるひつようはありませんが、常に与えられた情報が正しいかどうかを考える必要があります。

2018年03月23日