#422 琵琶湖は呼吸している

 3月を迎え、春めいた日差しが降り注いでいますが、今日は寒の戻りで寒い一日となっています。
 さて、毎日ニュースではウクライナ情勢が伝えられており、ロシアの侵略が止まりそうにもありません。この話題については次回のブログで述べてみようと思います。今回は面白い話題を提供します。琵琶湖と言えば日本で一番大きい湖ですが、何と呼吸をしているそうです。産経新聞の記事を転載します。
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『「琵琶湖の深呼吸」今年も確認 2年連続』
 滋賀県は1日、琵琶湖で酸素を多く含んだ表層の水が湖底の水と混ざり合う「全層循環」が昨年に続き観測されたと発表した。湖底に酸素を供給する役割を果たすことから「琵琶湖の深呼吸」とも呼ばれる。平成30~令和元年度には温暖化で観測されず、生態系への影響が懸念される事態となった。
 全層循環は例年1月下旬から2月にかけて観測される現象で、表層の水が十分に冷やされることで比重が大きくなり、下層の水と混ざりあう。
 琵琶湖で最も深いとされる北部の高島市沖合で先月下旬に行われた水質調査では、水深90メートルの湖底と表層の酸素濃度がほぼ同一となり、十分に混ざりあっていることが確認された。
 水中ロボットを使った調査では、水深90メートル地点で固有種のイサザやホンモロコの生息を確認した。
(https://www.sankei.com/article/20220201-YFKE4ZB455LPDKZJF6E4E6MQTU/)
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 琵琶湖も自然の一部です。動物と同じように呼吸して湖の環境を整え、住んでいる魚たちに新鮮な酸素や栄養を与えるのでしょう。
 ところで、不思議に思われるかもしれませんが、琵琶湖は長い時間をかけて現在の位置に移動してきたことをご存じでしょうか。最初は三重県付近で琵琶湖が形成されたそうです。それが長い年月をかけて移動し、現在の滋賀県にたどり着いたそうです。その記事をご紹介します。
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『「2cm」 琵琶湖が毎年移動している距離』
 日本で一番大きな湖といえば琵琶湖ですが、毎年少しずつ北に移動しているということはご存知でしょうか?
 移動距離は2cmほどだそうですので、目に見えて実感するのは難しいそうですが、これが長い期間を考えると大きな移動になります。
 滋賀県にある琵琶湖ですが、400万年ほど前には今の三重県伊賀市あたりにあったと言われています。そして、琵琶湖はこのまま少しずつ北に移動していくと100万年後には、日本海にくっついて湖自体が消滅する可能性があるのだそうです。残念ながら今を生きている私たちがそれを見ることはできませんが、100年足らずの人間の一生とは全く異なる長い時間で動いている自然界については改めてその壮大さを感じます。
 一般的に湖の寿命は数千年から数万年と言われているそうで、数百万年という歴史を持つ琵琶湖は世界でも有数の長寿の湖だそうです。世界最長寿国の日本に世界的長寿の湖もあるというのは何とも興味深い事実ですし、外国人観光客を呼び込めるような観光開発ができると面白いのではないかと思います。
(https://tokyomarketingblog.com/2cm-biwako-move)
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 「本当かなあ?」と言いたいところですが、歴史的事実です。これも自然の不思議と言えるでしょう。琵琶湖に関わらず、地球的規模で見れば、伊豆半島は元々太平洋にあったものがフィリピンプレートに乗り、日本列島に到着しています。また将来ハワイは日本列島に接近すると言われています。自然の景色はいつまでも変わらないと思いがちですが、悠久の時を経て姿を変えていきます。それに比べると人間の一生は朝露のごとしです。喜怒哀楽で日々を過ごしていますと、人生はあっという間に過ぎ去ってしまいます。

2022年03月06日