#290 新型ウィルス以上にひどいこと

 新型肺炎ウィルス感染拡大が止まりません。中国や韓国では感染者数が減少していますが、ヨーロッパを中心にイタリアやフランスなど国家非常事態宣言を行う国が出ており、おそらくヨーロッパでは20世紀初頭のスペイン風邪以来の非常事態宣言だと思われます。
 ところで当塾において新型ウィルス以上のことが発生してしました。2日前のことですが、朝9時頃に当塾に来た時に不動産屋から電話がありました。(当塾は賃貸物件です。)何事かと思い話を聞きますと、「お部屋は大丈夫ですか。南側の部屋を確認してください。」というものでした。いぶかしがって塾を開いている部屋に入ると、最初は気づかなかったのですが、障子の一部にしみがついています。変だと思い再度じっくり部屋を見渡すと、何と!!!???机の上に置いている本がずぶ濡れになっているではありませんか!
 急いで周囲を見渡すと天井から水漏れがしており、それが生徒の座らない机に重ねていた大切な教材をすべて濡らしていたのです!被害はそれだけではありません。教材用に作成していたプリント類も濡れていました。生徒が座る机にも水たまりができており、部屋の半分以上が何らかの被害を受けていました。また別の場所に置いているノートパソコンにも水滴がついていました。慌てて水滴をふき取り、パソコンを起動しましたが、水漏れの影響はなく、パソコンに保存しているデータは無事で、不幸中の幸いでした。
 不動産屋さんの話によると、昨晩深夜に4階に住んでいる住民が洗濯をしている時に水道につながっているホースが外れて水が流れ出し、本人が気づかない間にそれが3階の部屋に落ちて、3階の部屋の水が当塾で授業をしている部屋の天井に降り注いだようです。
 被害を受けた教材は辞書を含め30冊以上になります。濡れた本は乾かしてもページがめくれてしまい、使用不能です。新しい本は再度購入できますが、すでに販売を終了したものは手に入りません。水漏れを起こした住民から謝罪があり、ご本人が入っている損害保険で補償できるとのことですが、失われた教材は二度と使用できません。2日ほど24時間部屋のエアコンをつけたままにして部屋の湿気と教材の乾燥に努めましたが、変わり果てた教材に茫然自失で、しばし落涙です!?
 購入可能な教材は即購入し、授業に備えまようと思いますが、水漏れ前日に購入した一度も使用していない本も犠牲となり、補償金で補える以上の損失に言葉も出ません。
 私にとって、今回の事件は新型ウィルスに自分がかかる以上にショックな出来事でした。人生において「好事魔多し」とか「青天の霹靂」とか言われますが、自分に何の落ち度がなくても、様々なことが起こります。地震や洪水などの天災がそうです。今回の件は私にとって大きな教訓となりました。

2020年03月15日