#204 創立4年目に入ります

 今日は早朝から雲一つない快晴で、秋らしい一日となっています。稲刈りはすでに終わり、田圃は地肌を見せています。昔は子ども達が稲刈り後の田んぼで脱穀した稲穂を利用して秘密基地を作り遊んでいました。今では子ども達が田んぼで遊ぶ光景は見られず、過ぎ去った時代の思い出になっています。
 さて今日11月4日は学習塾ニコラの創立日になっています。4年前の今日開塾しました。以前ブログにも書きましたが、なぜ11月4日が創立記念日なのか?その理由は簡単明瞭です。当塾のある建物の番地が114番だから11月4日なのです(笑)!
 実際、記念日など特別な日がたくさんあればあるほど、結構忘れるものです。例えば親兄弟の誕生日や命日、友人たちの誕生日など、増えれば増えるほど、うっかりして忘れることがよくあります。そこでうっかりミスを防ぐために、11月4日を当塾の創立日にした所以です。
 当塾創立以来4年目を迎えたわけですが、世の中はそれに伴うように多くの自治体や民間に問わず無料学習塾の創立、学習支援活動、子ども食堂などが国内に広がり、多くの子ども達が救われています。また世代を超えて災害地へのボランティア活動や慈善活動などが広がっており、以前に比べてボランティア意識が高まっているように思えます。
 それでも国民レベルで考えますとボランティア意識は欧米諸国と比べてまだまだ低く、山口県周防大島町で行方不明2歳の男の子を発見した「スーパーボランティア」と呼ばれている尾畠さんが今でもニュースで取り上げられるのは、彼の行為が珍しいからでしょう。尾畠さん曰く、「自分は今まで他人から助けてもらってきたので、お返しに奉仕活動を行っているだけです。」この言葉にボランティア活動の神髄があります。彼としては当然のこととして行ってきたことが、「世にも珍しい」としてマスコミが取りあげることが、この国のボランティア精神の低さを示しています。
 誰も一人では生きていけません。特に若い頃は親兄弟を含め多くの人に助けてもらって生きています。人生を歩み、家庭を持ち、子どもが成長し独立して、生活にある程度余裕ができれば、残りの人生は世の中に少しでも恩返しができるように生活ができれば理想的な晩年となるでしょう。作家の五木寛之氏が提唱している「林住期 りんじゅうき(初老/白秋)」(現役を退いたあと質素だがしがらみ(柵)から自由になる時期)を有意義に過ごすためにもボランティア活動は有意義だと思います。私はこの点において「世の中への恩返し運動」を提唱したいと思います。定年過ぎて時間的に余裕がある人は今までお世話になった世の中に恩返しとして、何かの形でボランティア奉仕をすることです。もちろんこれは自分に無理なくできる「身の丈に応じた活動」をすることを意味し、例えば子ども達の登下校の見守りや、町内清掃など、誰でもできることがたくさんあります。また子ども達に教える知識があれば、各自治体が行っている学習支援活動のボランティアとして子ども達に接することもできます。
 高齢者の悩みとして「周囲からの孤立や孤独」が挙げられますが、ボランティア活動を通じてこの孤立や孤独を無くすことができます。また子ども達から感謝されるという「おまけ」までもらえます。人生の晩節において若い時のように自己満足・欲望を追求することではなく、人のために役立っているという意識を持つことがこの人の生きがいとなり、他人とともに生きる「共生」がこれからの時代に必要なことと思われます。ボランティアの精神は誰もが持つことのできるものであり、利他の精神でもあります。

2018年11月04日