#212 平成最後の天皇誕生日

 今日は天皇誕生日です。そして平成最後の祝日となります。この12月23日を将来祝日として定められるか分かりませんが、今日の祝日は今年で最後になります。現皇太子の誕生日が2月23日ですので、この日が祝日となるのでしょうか。4月29日は昭和天皇の誕生日でした。現在は「昭和の日」として祝日と定められています。法律では今上陛下の誕生日が祝日とされています。
 さてこのブログ読者の皆様にとって「平成」はどのような時代だったでしょうか。この30年間すべての人にとり喜怒哀楽に満ちた時代であったのではないでしょうか。個人的には昭和と平成を半分ずつ生きたことになります。特に故郷大牟田の盛衰を目の当たりにした時代だったような気がします。
 昭和30年代は三池炭鉱が最も繁栄した時代でした。幼い頃、床に就くと数キロ離れた三池炭鉱三川坑からかすかに流れてくる労働歌を子守歌がわりにしたものです。街中は活気にあふれ三川坑のある三川町から三池港まで工場群が立ち並び、夜でも工場の照明が明々と灯っていたことが記憶に残っています。今では工場群は存在せず、そこに広々とした空き地が点在しています。
 昭和38年11月9日に発生した炭塵爆発は今でも覚えています。当時幼稚園に通っていましたが、友人たちと遊んでいた午後3時過ぎに大きな爆発音と同時に地響きが起こり、急いで家に帰ったことを記憶しています。多くの方が犠牲となり、親戚の方も亡くなりました。そして石炭産業の衰退とともに大牟田の街も廃れていきました。人口が22万人から現在では10万人台へと半分に減少しています。大牟田だけでなく石炭産業で繁栄した国内の町はすべて廃れていきました。
 時代は昭和から平成へと移り変わりましたが、昭和の終わりとともにバブル経済も終わり、日本経済が低迷する時代を迎えます。「勝ち組」「負け組」の言葉に象徴されるように経済格差が広がる時代となりました。平成は昭和時代以上に多くの貧困層が生じた時代でもあります。「平成」とは名ばかりで国内では多くの事件や災害が毎年のように起こり、国外では多くの戦争や紛争、大地震などの災害が続発した時代になりました。
 簡単に昭和から平成までを個人的体験とともに振り返りましたが、ブログ読者の皆様にとりましても平成30年間だけでも本当に悲喜こもごもの日々だったのではないでしょうか。
 来年から新しい元号になりますが、どのような時代を迎えるのか、期待を込めて迎えたいと思います。

2018年12月23日