#610 大番狂わせ!

 最近のブログ「ひつじの独り言」は政治関係の記事が多くなっています。私は政治ウォッチャーではありませんが、演技の下手なドラマを見るよりもはるかに面白いと思っています。ご存じのように昨日高市早苗氏が新しい自民党総裁に選出されました。ほとんど全ての政治評論家は小泉氏の優勢を伝えていました。しかし全国の自民党員や地方議員の圧倒的な高市氏支援により、国会議員の高市支持が急激に増え、結果として自民党結成以来初の女性総裁が誕生しました。これは彼女が首相に選出される可能性が極めて高いことを意味します。換言すれば日本に民主主義が導入された明治以降で、初の女性総理大臣が誕生します。
 私は昨日様々な放送局で自民党総裁選挙の状況をライブで見ていましたが、中継を放送していないのはテレQ(テレビ東京)のみでした。それだけこの総裁選挙の意味が大きかったことを意味しています。その後ネットで様々な意見を見ましたが、今回も北野幸伯氏のブログを転載します。彼は高市氏の総裁選出について的確な意見を述べています。
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『ロシア政治経済ジャーナルNo.2768』北野幸伯(2025/10/4)
 皆さんすでにご存知と思いますが、自民党総裁選で高市さんが勝利しました。日本初の【女性総理】が誕生することになります。歴史的です。総裁選についてRPEでは、
9月26日号、『【総裁選】★党員党友票で小泉失速、支持が急増したのは誰?』で、小泉さんが失速し、高市さん支持が急増している状況を書きました。
10月1日号『【総裁選】★自民党国会議員の皆さん、小泉総裁・林総裁では次の選挙に勝てません。なぜ?』
10月3日号『★続・自民党国会議員の皆さん、小泉総裁・林総裁では次の選挙に勝てません。【試算結果】』
 では、国民が3回の選挙を通して「NO!!!!」を突きつけた石破さんの「継承者」を自任する小泉さん、林さんでは、次の選挙で惨敗する。一方、高市さんなら、大昔から「日本人ファースト」なので参政党から票が戻ってくる。高市さんは、大昔から「積極財政派」なので、国民民主党から一部票が戻ってくる。「だから、自民党国会議員の皆さんは、高市さんに入れましょう!」と書きました。
 結果、高市さんが勝利してよかったです。まず、上記の理由で、参政党と国民民主党に流れた票が、高市自民党に戻ってくる。自民党は、復活する可能性が高まりました。そして、自民党が正しい道に向かうことで、救われるのは自民党だけではありません。日本国自体が救われる可能性がでてきました。
 これまで何度も書いてきましたが、日本経済が35年間も成長しなかったのは、政府の【増税路線】と【緊縮財政路線】のせいです。高市さんは、増勢路線をやめ、積極財政路線に転じるでしょう。結果、日本経済が暗黒の35年から脱却する可能性が高まります。そして、参政党が躍進した理由である、「移民政策」「外国人政策」においても、高市さんなら厳格化してくれそうです。
 これから、自民党内や財務省、左寄りマスコミから、さまざまな妨害があるでしょう。是非信念を持って、日本国を復活させていただきたいと思います。私たち国民は、高市さんが正しい方向にむかっているかをよく見極めましょう。
 これから、左寄りマスコミから、さまざまな「アンチ高市さん情報」が出てくるでしょう。その時私たちが自問すべきは、「高市さんは、反増税、積極財政、日本経済復活の道を歩んでいるか?」だけです。玉木さんの不倫報道があった時、国民民主党の支持は下がりませんでした。なぜ?国民民主党の支持者は、「手取りを増やす」(減税)ことを望んでいるからです。玉木さんの不倫は悪いことですが、そんな玉木さんでも、「手取りを増やしてくれた方がいい」のです。同じように、私たちは、これから出てくるであろう反高市さんキャンペーンに踊らされないように気をつけましょう。
 高市さん、おめでとうございます!信念を持って、日本を復活させてください!
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 自民党は本来右から左まで様々な思想を持つ議員がおり、それを各派閥がまとめていました。いわゆる「村社会」のような自民党内連立政党でした。ところが、派閥解消によりいつの間にか左翼リベラル派が主流となり、私利私欲に走り、裏金問題などの自民党を揺るがす問題を起こしました。そして政治不信による自民党の凋落となり現在に至ります。
 この自民党を復活させるために、現時点では小泉氏は力不足です。その理由は彼の背後に現在の自民党を築き上げた重鎮がたくさんいるからです。この重鎮たちを無視して彼独自の政策をとるのは不可能です。小泉氏が総裁になっても、自民党はこれまでと何も変わらないと思います。「解党的出直し」はできません。
 今回の総裁選挙では背後で麻生氏が「党員票の多い候補者に投票するように」と指示したとのことですが、今回の彼の言動は自民党を復活させ、日本を再生する観点から適切だったと言えるでしょう。もちろん政敵である菅、岸田が支持する小泉氏には絶対投票支持を出さなかったと思います。
また、それに加えて特筆すべきは高市氏の議員得票数149票、小泉氏145票です。僅差ですが議員票で高市氏が上回っています。議員数では圧倒的に不利だと言われていた高市氏に議員の過半数が投票したことは、麻生氏の計略を別にして、良識ある国会議員が少なからず存在したことを証明しています。おそらく高市氏の最後の熱い演説に心を打たれた議員もいると思います。
 新しい船長による日本丸の船出が始まります。高市船長には様々な問題が山積しており、その重責が課されます。また自民党内の重鎮と呼ばれる連中から様々な圧力がかかることでしょう。彼女がそれを撥ね退け、日本丸の進路をしっかり進めていただきたいものです。

2025年10月05日