#228 新元号は「令和」

 本日は4月1日で、今日から新年度が始まり、日本中いたる所で入社式、入学式が行われています。また5月1日の新天皇の即位に当たり、今日新元号が発表されました。新しい元号は「令和」です。出典は大化から始まる元号の歴史上初めて我が国の古典「万葉集」から選ばれました。報道によりますと、「令和」は万葉集の梅の花の歌32首の序文にある「初春の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風和(やわら)ぎ、梅は鏡前の粉(こ)を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫(かお)らす」から引用されたということです。この歌は福岡の大宰府で詠まれた歌らしく、地元で暮らす者にとり誇らしい気がします。
 今まで我が国の元号は中国の古典から引用されていましたが、今回の元号の成り立ちを考えますと、これからの日本の元号は大きな影響を与えてきた古代中国から精神的にも独立し、新たな日本独自の精神文化を作り上げる意味合いが含まれているものと推察します。
 新元号「令和」ですが、「令」という字はふつう「命令」のような形で使用される場合が多いのですが、新しい元号では「すばらしい」とか「めでたい」という意味合いで使用されます。また、「和」は元々「和む」の意味合いで使用しますが、「昭和」でも使用されています「平和」のイメージも含みますので、新元号「令和」は寒い季節を乗り切った後に咲く梅の花に例えて、これからの新しい日本を象徴するような元号だと思います。またバブル経済崩壊後の不況にあえいだ日本が再び立ち上がり、希望の時代を築いていく象徴のような元号だと思います。
 ちなみにローマ字では「REIWA」と書くそうです。「れ」は「LE」ではなく「RE」になります。日本語の発音からすれば「れ」は「LE」に近いのですが、正式なローマ字の日本語表記では「RE」だそうです。いずれにせよ、5月から新しい天皇を擁し、日本国は多くの自然災害や経済不況にもかかわらず、不死鳥のように飛翔することでしょう。
 また新元号に合わせて私たち日本人万葉集で歌われている古代の人々の自然に調和した生き方を参考にして、新しい生き方を模索していかなければなりません。それは拝金主義的な生き方ではなく、自然環境に調和し、地球と共存する生き方になるでしょう。日本が率先して自然環境に即した生き方の模範を示せば他国が自ずから生き方を改めていくことでしょう。そのような世になることを期待しています。

2019年04月01日