#90 オリオンは西へ
前回のブログで春が近いことを書きましたが、確かに夜空にもその兆候が表れています。塾の仕事が終わり、夜の10過ぎに外に出るのですが、真冬には真南の空に堂々と輝いていたオリオン座が今は少しずつ西へ傾き始めています。春の訪れの気配です。星座にも四季があり、春はおとめ座、夏はさそり座、秋はアンドロメダ座、そして冬はオリオン座をはじめとする冬の大三角形やおうし座、おおいぬ座などが有名です。特に冬の大三角形の一角を占めて白く光るおおいぬ座のシリウスは一際明るく天空で輝いています。またおうし座のすばるは国産自動車メーカの名前になっていますが、れっきとした日本語です。
さてオリオン座で思い出しますのは、宮沢賢治が作詞作曲した「星めぐりの歌」です。この歌は高倉健の遺作となった映画「あなたへ」の挿入歌で、田中裕子が歌っていましたが、映画をご覧になった方は「あの歌か…」と思い出されることでしょう。宮沢賢治は「雨にも負けず…」の詩で知られていますが、作曲家としての一面も持っています。歌詞を下記に載せています。実際の歌はユーチューブ等で聴けますので、興味のある方は探してみてください。
2月ももう終わりです。3月1日には多くの高校で卒業式が行われます。全国の高校3年生が進学や就職等で学び舎を旅立ちます。彼らがけっして悪に染まらず、大学生や社会人としてより良い人生を歩んでいくように心から祈りたい気持ちです。
「星めぐりの歌」 宮沢賢治 作詞・作曲
あかいめだまのさそり
ひろげた鷲のつばさ
あをいめだまの小いぬ
ひかりのへびのとぐろ
オリオンは高くうたひ
つゆとしもとをおとす
アンドロメダのくもは
さかなのくちのかたち
大ぐまのあしをきたに
五つのばしたところ
小熊のひたいのうへは
そらのめぐりのめあて