#252 夏の風物詩

 毎日猛暑続きで、特に九州地方は異常高温注意報が連日出されています。昨日は久留米市で38.4度を記録し、全国最高気温となっています。気象庁は室内での熱中症を防ぐためにエアコンの適切な使用を呼びかけています。確かにエアコンを使用しませんと、室内では33度以上の高温となり、じっとしていても汗が流れます。電気代はかかっても熱中症防止のためにエアコンの使用をお勧めします。
 またこの異常高温のために小学校では熱中症を防ぐために、プールの使用を中止している学校があり、その地区の子供たちの夏休みの楽しみが奪われています。週の初めに台風8号が九州地方に接近する見込みですが、この暑さも一緒に持ち去ってもらいたいものです。
 さて8月となり、毎週末全国各地で花火大会が予定されています。福岡県内では明日8月5日に行われる西日本屈指の筑後川花火大会や8月13日の関門海峡花火大会が有名です。残念ながら、福岡市の大濠花火大会は観客数が40万人を超え、観客が花壇を踏み荒らしたり、また安全確保が難しいとの理由により昨年で終了しました。観客がマナーを心得て、安全が確保された時に再開して欲しいと思います。
 さて花火は一瞬の光の芸術です。最近では様々な形の打ち上げ花火が登場しています。昨夜、塾生の都合により授業がなくなり、テレビ中継されていた大曲花火大会(全国花火競技大会)を久しぶりに観ました。どの花火師の作品も甲乙つけがたく、夜空を一瞬の美しい光で染めて多くの観客を魅了していました。
 翻って誰でも楽しめるのが家庭で行う市販の花火です。家族揃って庭に円を描いて座って子供たちが花火を楽しむ様子は夏の風物詩と言えるものでしょう。特に線香花火は人の人生を象徴しているように思えます。線香花火の輝きにはそれぞれ名称が付けられており、ウィキペディアでは次のように説明しています。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/線香花火#燃え方)
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線香花火の燃え方は、段階に分けられ名前がついている。
蕾:
着火すると直径5mm程度の火球(玉)ができる。炭素の燃焼により気泡ができては破裂し、再び火球の形に戻るを繰り返すため、火球が震えて見える。
牡丹:
火球内の燃える火薬が、温度上昇により液体状に。火球が破裂した時の表面張力で生じた流れに沿って、火花が飛び出す。
松葉:
火花がより多く、激しく散って、松葉のように見える。
柳:
火花が低調になる。
散り菊:
消える直前。火花が分裂しなくなり、火球は落ちたり、燃え尽きたりする。
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 上記の名称を人の人生に例えると、蕾は人の幼少時代、牡丹は青春時代、松葉は壮年時代、柳は老年時代、そして散り菊は人生最後の時となります。この線香花火で面白いことは、最後まで見事に燃え尽きることがあまりないことです。燃え盛りの時に突然火球が落ちてしまったり、あまり火球が大きくならずに、しょぼしょぼと燃え尽きたり、線香花火1本1本が様々な光彩を奏でてくれます。
 私たちの人生も線香花火そのものです。人生の長短は人それぞれで、様々な生き方があり、様々な人生の輝き方があります。あなたの人生は今どのように輝いていますか。

2019年08月04日