#50 梅雨の晴れ間に

 今日は久しぶりに晴れた一日でした。先日まで土砂降りの日が続き、ここ大牟田では1日に400mmを超える大雨の日もありましたが、今日は一転して気温もそれほど高くない湿度の低い爽やかな一日でした。
 以前オーストラリアのシドニーで3年ほど暮らしましたが、シドニーの人々は今日のような天気をシドニー・ウェザーと呼んでいます。オーストラリアは乾燥大陸で、アウトバックと呼ばれている内陸では真夏は50度を超える日が続きますが、海の近くの町では爽やかな海風が陸地に吹き込み、日本の夏のようなじめじめした夏と異なり、木陰に入れば涼しいひと時を過ごすことができます。ただ乾燥していますので、夏は山火事が至る所で発生し、広範囲に被害が広がることもあります。
 先住民であるアボリジニーは大規模な山火事を防ぐために、少しずつ木々を倒して住処を守ってきました。現在はそのようなことをしていませんので、一度山火事が発生しますと大規模になる可能性があります。私もシドニーに住んでいた頃に地元の大学院で学んでいましたが、図書館で勉強していた時にふと目を外にやると近くの林が燃えていたのに気づいたことがあります。オーストラリアの森林は多くがユーカリの木で、油成分を多く含みますので、摩擦や熱ですぐに燃えやすくなります。
 今日のような爽やかな日にオーストラリアの夏を思い出しました。

2016年06月26日