#445 盂蘭盆会

 暦の上では立秋を過ぎましたが、残暑厳しい日々が続いています。九州地方は35度前後の日々が続いていますが、北海道や東北地方・北陸地方は例年にない大雨で大きな災害が出ています。同じ国内で北と南では相反した天気が存在する奇妙な状況が今年の夏発生しています。今週後半の天気予報では全国各地で長雨による災害も予想されていますので、充分な注意が必要です。
 さて今日14日はお盆の中日ですが、お盆休暇で里帰りしていた人々の帰郷が今日ピークを迎えているそうです。コロナ禍での久しぶりの里帰りで心身ともにリフレッシュできたことと思います。
 この「お盆」ですが、正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と呼ばれます。この起源は様々な説がありますが、ウィキペディアでは次のように説明しています。
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 盂蘭盆の行事は中国の民俗信仰と祖先祭祀を背景に仏教的な追福の思想が加わって成立した儀礼・習俗である。旧暦7月15日は、仏教では安居が開ける日である「解夏」にあたり、道教では三元の中元にあたる。仏教僧の夏安居の終わる旧暦7月15日に僧侶を癒すために施食を行うとともに、父母や七世の父母の供養を行うことで延命長寿や餓鬼の苦しみから逃れるといった功徳が得られると説く。一方、道教の中元節とは、宇宙を主るとされる天地水の三官のうち、地官を祀って、遊魂などの魂を救済し災厄を除くというもので、仏教の盂蘭盆とほぼ同時期に中元節の原型が形作られた。
 本来的には安居の終った日に人々が衆僧に飲食などの供養をした行事が転じて、祖先の霊を供養し、さらに餓鬼に施す行法(施餓鬼)となっていき、それに、儒教の孝の倫理の影響を受けて成立した、目連尊者の亡母の救いのための衆僧供養という伝説が付加されたと考えられている。
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 このお盆の期間中に故人となった親兄弟や親類を偲んで墓参したり、親戚一同が集まり食事会をしたりしますが、それに加えて個人的には今までお世話になっためったに会わない存命中の恩師や恩人、ペットや壊れた愛玩物に対しても年に一度は思い出す時期だと思います。例えば連絡が途絶えて久しい旧友や長い間愛用して壊れてしまった時計など。日頃会えない人や手元にない思い出の品を意識するのも時には必要だと思います。
 明日15日は終戦記念日です。今日の平和は先の大戦で亡くなった300万人以上の日本国民の犠牲の上にあります。この平和がこれからも続くか否かは現在の私たちの努力にかかっています。平和を維持するには何が必要かを一人ひとりが考えることが必要です。そのことが先の大戦で亡くなった人々に対して心からの追悼になります。

2022年08月14日