#387 静かな夏
昨日まで荒れ狂った梅雨末期の豪雨で九州南部は水害に見舞われましたが、今日は早くも梅雨明け宣言が出ました。九州北部も今日は雨が止み、晴れ間が見えています。おそらくここ数日中には梅雨雨宣言が出るものと思います。先週の熱海の土砂崩れを始めとして、ここ数年は毎年梅雨末期に大きな災害が発生してきました。昨年はここ大牟田でも諏訪川流域の内水氾濫より三川地区に大規模な水没流域が発生し2名の方が犠牲となられました。以前の梅雨末期と異なり、毎年必ず大災害が発生しています。今まで災害が被災していない地域にお住まいの方でも今後の天災には充分お気をつけ下さい。これまでの災害で被災された方々にお見舞い申し上げます。
さて、夏を迎えたとはいえ、昨年の夏に続き今年の夏も何か変です。そうです。夏祭り開催の声が聞こえてこないのです。例年ですと、夏祭りの準備に太鼓や笛を練習する子どもの声が聞こえてきますが、コロナ禍でその雰囲気は全くありません。大牟田の夏祭りは勇壮な「大蛇山」で始まります。7月に入りますと街中いたるところで夏祭りの練習が始まり、夕方から太鼓やカネの音が聞こえてきます。しかしその音も今年は聞こえません。本当に静かな夏を迎えています。コロナ感染拡大を防ぐために博多の山笠を始め、全国的に祭りが中止になっています。祭りは元来疫災を防ぎ、御霊を鎮める意味を持ちますが、コロナ禍ではその鎮魂祭もできません。祭りの本来の意味さえも失われているのです。
福岡県は本日で非常事態宣言が解除されますが、また新規感染者が徐々に増える傾向にあります。子供たちが楽しみにしている海水浴やプールは今年も閉鎖になります。また福岡市東区にあります「香椎花園」のように老舗の遊園地もコロナ禍の営業不振で閉園となる遊園地が出ています。新型コロナは思いもかけないような業種にも悪影響を及ぼしています。コロナ禍の出口はまだまだ見えません。
東京オリンピックも開催まで2週間を切りましたが、東京の感染者急増に伴い、ほとんどの競技で無観客実施となります。政府の思い描いた経済構想がことごとく「裏目」に出てしまい、(「おもてなし」オリンピックが「表なし」=「裏目」になってしまいました。)経済効果は大きなマイナスで、多額の借金を抱えることになります。
このオリンピック負債を誰が返済するのでしょうか。東京都民でしょうか。政府でしょうか。いずれにしても私たち一般国民の税金からの捻出となることでしょう。つまり再び消費税上がるということです。様々な問題を抱えたオリンピック開催の是非は別として、「コロナ蔓延」という置き土産を残さずに早く無事に滞りなく終了してもらいたいものです。東京オリンピック開催が是か非か遅くとも今秋には分かるでしょう。