#400 ウィルスは自壊する!?
10月も上旬が終わろうとしていますが、日中は30度を超える残暑が毎日続いています。天気予報ではあと1週間ほど厳しい残暑が続くそうです。体調の管理に気をつけたいものです。
さて、ここひと月ほどで新型ウィルスの感染者数が急激に減少しています。これはワクチン接種が進んだこともありますが、それだけでは明確な理由とはなりません。専門家も首をかしげるばかりです。政府が今度の選挙のために故意に感染者数をコントロールしている旨の陰謀論を主張する者もいますが、ここで新しい仮説が登場しています。ウィルスが自壊するというものです。言葉自体分かりにくいものですが、次のような説明があります。
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『東京都のコロナ新規感染者数 7-9月が「6.9倍と急増→24分の1へと急減」した理由』
「今年の夏に新規感染者が急増した理由は、緊急事態宣言・まん延防止等重点措置疲れで、感染症対策の気の緩みから人流が増えてマスクの着用や3密回避の行動などがおろそかになった、などといわれてきました。しかし、それだけで7倍近い新規感染者増になるとは考えにくい。そもそも通常のコロナウイルスによる風邪は、冬と夏に流行します。今回はその季節性の要因に加えて従来株よりも感染力が強いデルタ株が出現したからでしょう」
では、その後に新型コロナの新規感染者数が急に減少したのはなぜか?人流が減ったからではない。都が公表している「東京都内における繁華街の混雑状況および滞在人口(人出)の増減状況」を見ると、お盆の時期を除き、8月以降の東京、新宿、渋谷、品川、立川などのターミナル駅の15時での人出は大きく減っていない。銀座、六本木、池袋など21時での繁華街も同じだ。
ワクチンのおかげなのか?都の資料によると新規感染者数が減少に向かう8月13日時点での2回接種完了者は60代62.2%、70代81.8%、80代以上81.7%。確かに感染・重症化リスクの高い高齢者のワクチン接種は進んでいたが、全体で見ると27.9%。集団免疫が獲得される状況でもなかった。つまり、新規感染者数激減は、ワクチンだけによるものでもなさそうだ。新規感染者数の激減も、急増と同じくウイルス変異にその原因があったのかもしれない。
<新型コロナウイルスが自壊を始めた?>
「そこで注目されているのがドイツの生物物理学者で1967年のノーベル化学賞受賞のマンフレート・アイゲン博士が71年に発表した『エラーカタストロフの限界』という考え方です」
ウイルスは増殖する際にコピーミスが起き、変異株が出現する。その中には増殖の速いタイプのウイルスが生まれ、急速に感染拡大していく。ところが、増殖が速ければそれだけコピーミスも増える。結果、ある一定の閾値を超えると、今度はそのウイルスの生存に必要な遺伝子までも壊してしまい、ウイルスが自壊する、という考え方だ。
アイゲン博士は生物の進化に必要な自己複製に関する数理モデルを解析。複製に際してエラーが起きた際の振る舞いなどについて研究しており、エラー率と進化ダイナミクス(動態)を考察していた。
つまり7月以降にデルタ株が急速に感染拡大したのは、デルタ株の複製時のコピーミスが増えて変異が蓄積して高い複製能力を獲得したからで、8月半ばにはコピーミスが「エラーカタストロフの限界」を超えたためウイルスの自壊が始まり、急激に感染が減少したのではないか、というのだ。
「この考え通りなら、今後何もしなくても新型コロナウイルスが収束するじゃないか、と楽観する人がいるかもしれません。しかし、これは単なる仮説のひとつに過ぎません。冬にはデルタ株に代わる別の厄介な変異株が流行するかもしれず油断は大敵です」
いま大事なことは第6波への備えをしつつ、“生物進化のダイナミズムの前ではいまの人間の科学の力は微力であって、いくら頑張ってもこれを完全にコントロールすることなどできない”と知ること。できるだけの感染予防を実践したあとは、明るく生きていくよう努めることではないのか。
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上記の仮説に関して、たまたまBS-TBSの報道1930(21/9/21放送)を見ていましたら東大名誉教授の児玉龍彦先生が分かりやすく説明されていましたので、興味のある方は次のアドレスにアクセスしてください。
https://youtu.be/TmGfDgds88M
素人なりに考えてみますと、自然界には急激に増加した種は暴走を始め、その種が滅亡するまで続きます。レミングの集団暴走や、バッタの異常発生など多くの例があります。種の大小に関わらず、発生した種がコントロールか聞かないほどに急激に増えた場合に自然界のバランス(ホメオスタシスと言います)が働いて異常な種を何らかの方法で滅ぼします。今回のウィルス急減に関しても仮説の一つとして考えられるのではないかと推測します。ただし、日本以外の国や地域に当てはまるかどうかは不明です。今後の調査が必要になります。
とにかく、感染者数が減り、次のコロナ禍が始まるまでに充分な準備をする必要があります。緊急宣言が無くなったからといって、ウィルスが滅亡したわけではありません。変異を繰り返し、人類が免疫を確保するまでこの戦いは続きます。自分の健康は自分で守る必要があります。