#165 疑心暗鬼2

 前回のテーマの続きになります。前回はフェイクニュースに関する疑心暗鬼を述べましたが、今回はもう一つの疑心暗鬼の話です。ご存知のようにテレビや新聞、雑誌を含め総じてマスコミは「自分の不利になる情報は出さない、載せない」ということです。一例を挙げますとチベットで行われている中国による蛮行を記事にする報道各社はほとんどいません。これが政府圧力による報道管制によるものなのか、各社の自主規制によるものか判断できませんが、中国の不利になる情報を取り上げると、それ以降の取材等が厳しく制限され記事が書けなくなるという懸念がNHKを含め報道各社にありそうです。このことは国内だけでなく、海外、特にアメリカによく当てはまります。例えば日本に普及しているCNNのニュースは反トランプ姿勢が目立ちます。トランプ大統領の地元ニューヨークではトランプ人気が依然続いていますが、CNNはこの事実を無視して反トランプの意見を流しています。一般市民のインタビューでも反トランプ内容の意見が目立ちます。
 また卑近な例では、スマップ騒動顛末並びにNHKの紅白歌合戦の出演歌手所属の芸能事務所の偏りに自主規制の傾向が見られます。テレビではスマップの3人が脱退した後に元の芸能プロダクションから圧力がかかり、3人に関する情報があまり見られない様になっています。このことは3人の人気に陰りが出た結果ではなく、芸能プロの機嫌を損なわないように、各芸能記者が自主規制しているということでしょう。また昨年大晦日のNHK紅白歌合戦では、ある芸能プロ所属の歌手の人数が突出しており、いかに芸能プロの勢力を無視できないかという証左にもなります。本来であれば、紅白歌合戦はあらゆる世代の歌手を登場させる国民的番組でなければなりませんが、最近の紅白は著しい偏向が見られます。また年末の日本レコード大賞では候補者のノミネートの際にも金銭売買で候補者を選ぶ旨の黒いうわさが飛び交っていますが、真相は闇の中です。
 前回と今回の2回のブログを通して言いたかったことは、「流れてくる情報をそのまま鵜呑みにしてはならない」ということです。1つの情報に対して本当に正しいかどうか一応疑ってみる必要があります。いわゆるクリティカル・シンキング(物事に対して客観的かつ批判的に考えること)を私たちは日頃より実践する必要があります。今はネット時代ですので、様々な情報が流れてきます。1つの情報だけでなく、様々な角度からいくつかの情報を俯瞰しなければ正しいかどうか判断できないのです。

2018年03月24日