#142 秋晴れの一日
放射冷却の影響で最低気温が10度を下回る日が続いています。北日本では雪の便りが届く頃となりました。日ごとに秋が深まっていきます。街路樹の銀杏の木も黄色に色づき、葉が散り始めています。遠くの山々は赤や黄色に変わり、紅葉が見ごろになる日が近づいています。ここでふと唱歌「紅葉」を思い出しました。小学校の音楽の授業でこの歌で輪唱の練習をしたことを覚えています。
「紅葉」
秋の夕日に照る山もみじ
濃いも薄いも数ある中に
松をいろどる楓(かえで)や蔦(つた)は
山のふもとの裾模樣(すそもよう)
溪(たに)の流に散り浮くもみじ
波にゆられて はなれて寄って
赤や黄色の色さまざまに
水の上にも織る錦(にしき)
この「紅葉(もみじ)」は、作詞:高野辰之、作曲:岡野貞一による唱歌で、1911(明治44)年に「尋常小学校唱歌(ニ)」上で発表されそうです。この岡野・高野コンビは、「紅葉(もみじ)」の他にも「故郷(ふるさと)」、「春が来た」、「春の小川」、「朧月夜(おぼろづきよ)」などの日本の名曲を数多く残しています。童謡、唱歌は日本人の心の故郷を表しています。誰でも幼い頃に子守歌として聞いたり、また幼稚園や小学校で歌ったことがあります。時代が変わっても日本人の原風景として心に残る童謡、唱歌はいつまでも歌い続けてもらいたいと思います。季節を感じながら、何気ない一日の幸せを感じることも大切です。