#37 桜花満開と父子桜
桜花満開の便りが各地から届いています。ここ大牟田でも様々な公園で満開の桜を楽しむ行楽客を目にすることができます。当塾から歩いて5分ほどのところに延命公園がありますが、福岡県南部唯一の市立動物園が併設されています。今朝延命公園の上にある貯水塔まで登って周りを見渡しますと、至る所に桜が咲き乱れていました。掲載の写真(「ひつじの独り言」をクリックしてください。)は貯水塔から見た桜です。遠くに多良岳(長崎県)が見えます。数日中には桜雨が降ることでしょう。
ところで延命公園を散策していましたら、父子桜という標識が立っていましたので、近くに寄ってみました。すると標識に「伊藤整一」と書かれていました。戦艦大和の艦長で菊水作戦で出撃し戦艦大和の撃沈とともに身を捧げた方です。伊藤艦長は大牟田市の隣町である高田町(現みやま市)の生まれで、墓碑が大牟田市の北部にあります。まさか延命公園の一角に父子を祀る桜が植えてあるとは今まで気づきませんでした。
戦艦大和は1945年(昭和20年)4月7日、沖縄への出撃中にアメリカ軍機動部隊の猛攻撃を受け鹿児島県の坊ノ岬沖で撃沈されています。また彼の長男は特攻で戦死されています。あまり知られていませんが、伊藤艦長は大牟田市に縁のある方です。戦艦大和が撃沈され今月7日で71年目を迎えます。今日満開の桜の中で、戦艦大和と伊藤艦長に不思議な縁を感じました。